スペースシャトル「アトランティス」帰還
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ケネディ宇宙センターに帰還を果たしました。
現地では夜明け前の着陸となりましたが、
4分10秒過ぎにはコクピットからのきれいな朝焼けも見えます。
その後、地上からも望遠レンズでアトランティスの姿が捉えられます。
6分11秒あたりにはドンドンと2発、音が鳴っています。
音速を切ったときに出る衝撃波(ソニックブーム)だそうです。
そして上空で旋回しながら段々と姿を大きくしながら
9分過ぎに滑走路へと無事に着陸しました。
11分半過ぎには赤外線カメラで捉えられた映像が出て
大気圏突入で熱を帯びた機体底面が白く見えています。
滑走路に降り立ったときの摩擦で熱を持ったタイヤも白いです。
また、尾翼付近からは余った燃料を排出している様子も見えます。
この後、アトランティスは機体検証などを済ませてから
ケネディ宇宙センターで展示されることになるそうです。
最後のシャトル帰還=30年の歴史に幕-米、有人宇宙船空白期(時事)
【ケネディ宇宙センター(米フロリダ州)時事】米航空宇宙局(NASA)の最後のスペースシャトル「アトランティス」(乗組員4人)が米東部時間21日午前5時57分(日本時間同午後6時57分)、フロリダ州のケネディ宇宙センターに着陸した。地上と地球周回軌道を往復し、再利用型宇宙船として一時代を築いた30年のシャトルの歴史が幕を閉じた。
シャトル退役後、NASAは国際宇宙ステーション(ISS)への人員輸送をロシアの宇宙船ソユーズに、補給は日本の無人補給機「こうのとり」(HTV)などに依存する。NASAによると、米国が有人宇宙船の空白期を迎えるのはアポロ宇宙船からスペースシャトル開発への移行期に入った1975年以来36年ぶり。
帰還時の交信でファーガソン船長(49)は「シャトルは30年にわたり世界に貢献し、歴史に名を残した」と述べた上で、「多くの思いが去来しているが、ただ一つ明白なことは、米国は宇宙探査をやめないということだ」と語り、シャトル退役後、米国の宇宙開発が後退しないよう訴えた。
オバマ大統領はISSへ飛行する商業宇宙船の開発を推進しているが、有人船を運用するまでには5年前後かかるとみられている。宇宙開発でも中国やインドが台頭する中、自前の有人輸送手段を失う米国の影響力低下も指摘されている。(2011/07/21-22:26)
最後のシャトル 無事帰還(NHK)
最後のスペースシャトル「アトランティス」が、日本時間の午後6時57分、アメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センターに着陸しました。日本人7人を含む各国の宇宙飛行士350人以上が乗り組み、世界の宇宙開発をリードする存在だったスペースシャトルが30年の歴史に幕を下ろしました。
4人の宇宙飛行士が乗り組む「アトランティス」は、日本時間の午後6時ごろ、地球に帰還するための最後のエンジン噴射をし、マッハ26、音の速さの26倍という猛烈な速度で大気圏に突入しました。そのおよそ50分後には、着陸地となるアメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センター上空に姿を現し、日本時間の午後6時57分着陸し、地球に帰還しました。1981年に初めて打ち上げられたスペースシャトルは、日本人7人を含む各国の宇宙飛行士、350人以上が乗り組み、国際宇宙ステーションの建設で中心的な役割を担うなど30年にわたって世界の宇宙開発をリードしてきました。しかし、2度の事故で14人の宇宙飛行士が死亡し、打ち上げ費用も当初の予定の7倍以上に膨れ上がったことから、アメリカ政府は今回を最後にすべてのシャトルを引退させることを決めていました。アポロ計画以来、世界の宇宙開発の先頭を走ってきたアメリカは、スペースシャトルの引退で、今後しばらくは、国際宇宙ステーションとの行き来をロシアの宇宙船「ソユーズ」に頼ることになります。アメリカでは、NASAの支援を受けた民間企業数社が後継の宇宙船の開発を急いでいますが、アメリカ国内では開発に向けた先行きは不透明だと懸念する声も上がっています。
最後のシャトル「アトランティス」帰還 ケネディー宇宙センター(産経)
【ケネディ宇宙センター(米フロリダ州)=犬塚陽介】約30年にわたり宇宙開発を牽引(けんいん)した米航空宇宙局(NASA)の最後のスペースシャトル「アトランティス」が東部時間21日午前5時57分(日本時間同午後6時57分)、フロリダ州のケネディ宇宙センターに帰還した。2度の大事故を乗り越え、国際宇宙ステーション(ISS)の建設など歴史的役割を果たしたシャトル計画は幕を下ろした。
シャトルの退役で、米国が旧ソ連との覇権争いを繰り広げた冷戦期の宇宙開発は終幕を迎えた。一時は圧倒的優勢にみえた米国も財政難にあえいでおり、今後の飛行士輸送をロシアに委ねる状況に陥った。
オバマ政権はISSへの輸送を民間に任せ、火星有人飛行を次の国家目標に掲げて威信回復を目指すが、実現は不透明。宇宙開発を通じて米国が示してきた建国以来の「開拓者精神」が危機にさらされている。
シャトルは1972年、人類初の月面着陸を達成したアポロ計画後に承認された。NASA諮問委員会のメンバーで、ジョージ・ワシントン大のジョン・ログスドン名誉教授は「米国の技術力と精神力を世界に示し、米国人の誇りの源泉となってきた」と総括する。
冷戦期に成長してきたシャトルの技術は大陸間弾道ミサイルにも応用され、大型輸送能力は対ソ連のスパイ衛星の格納を見据えた設計とされる。計画には総額1740億ドル(約13兆7千億円)が投入された。
先代ブッシュ政権で宇宙分野の大統領首席顧問を務めたマーク・アルブレクト氏は、宇宙開発が「経済成長を支え、驚異的な米国の軍事能力を生む原動力となった」と指摘する。
だが、80年代後半に冷戦構造が崩壊すると、宇宙開発の優先順位は低下。競争相手がなくなり、挑戦よりも現状維持を望む姿勢が強くなったことで、「米国の衰退が始まった」とアルブレクト氏は分析する。
宇宙政策の方針決定でもホワイトハウスの行政管理予算局の発言力が強まっているとされ、米政府関係者は「遠大な夢よりも目の前の現実に対応することが優先されている」と苦しい台所事情を打ち明ける。
ただ、「米国の強さ」を象徴してきた宇宙開発で国際的な指導力を失えば、本格的な国力の衰退を招くとの危機感は強い。ログスドン氏は「米国に最も必要なのは宇宙開発を牽引する指導力だ」と指摘した。
こちらは着陸時のみの映像。
野口聡一・山崎直子両宇宙飛行士は搭乗予定があったアトランティスでしたが
いずれも機体変更となったため、日本人が乗らなかった唯一のシャトルとなりました。
しかしこれでスペースシャトルが終わりということもあって
Twitterでも宇宙飛行士たちがメッセージを寄せています。
Thank you so much for all the people who have dedicated to the Space Shuttle program!(山崎直子宇宙飛行士)
Final touchdown! Atlantis landed, ending Shuttle era. Thanks for all the good memories! シャトル長い間ありがとう! http://twitpic.com/5ti5ni(野口聡一宇宙飛行士)
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