古川聡宇宙飛行士の報告会@渋谷
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「古川宇宙飛行士 国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在ミッション報告会 及び
よくわかる「きぼう」での実験成果シンポジウム~健康・医療に向けて~」(長いわ)
に行ってきました。
以前、若田光一宇宙飛行士のシンポジウムも見たことがあるので
生で宇宙飛行士を見るのはこれで2回目になりますが
なかなか濃い2時間半でした。(なんと休憩なし)
内容はJAXAの公式ページでもよくまとめられています。
古川宇宙飛行士 長期滞在ミッション報告会開催レポート(2012年01月20日)
後半の実験成果シンポジウムは↓の記事がよくまとまってます。
健康になるための「きぼう」の成果 - 古川宇宙飛行士が報告会を開催
そんなわけで、ここでは写真と適当な感想をば。
写真撮影については特にダメというアナウンスもありませんでした。
周りの人たちも普通に撮ってました。
前の若田さんのときは確かダメだった記憶がありますが、
今回のはニコニコ動画の生放送でも中継されたみたいですし、
時代は変わりますね~。
会場の外にあったロシア製の船内宇宙服。
打ち上げのときに古川さんもこれを着てましたね~
18時から、最初はJAXAの立川理事長の挨拶でスタート。
続いて宇宙開発担当大臣が挨拶、という名の人気取り演説みたいなのをやってました。
有人火星探査とか、どっかで聞いたことのある手垢のついた話をしてましたね。
はやぶさ2でも予算がつかずにアップアップな日本の宇宙開発の現状で
何をどうやったらそんなことができるのやら。
それはさておき、いよいよ真打登場です。
左から日テレの女子アナ、古川・フォッサム・ヴォルコフ宇宙飛行士。
生の古川さんはいつもの笑顔が素敵でした。
これってお金払って来てもらってるんですよねぇ?
そして第1部、ミッションの動画を見ながら、お三方が解説してくださいました。
大臣の妄想話はいらなかったんで、ここを厚くしてほしかったですね。
あと通訳がちょっともたついてる感もありました。
この動画で会場が一番笑いに包まれたのは、ISS内の交差しているところで
三人の宇宙飛行士が一斉に別方向から飛んできて立体交差するシーンでした。
あとは手元のメモから適当に抜粋。(ISS=国際宇宙ステーション)
※記憶・記録違いがあるかもしれませんのであしからず。
・医者出身の古川さん、採血が得意(ISSでも採取をよくやった)
・ISSの体重計、壁についたアームのような器具に体を固定、
機械が体を動かして、その動きやすさで質量を測る
・ISSがリブースト(軌道変更で加速)すると
じっとしている体が慣性の法則で後ろへ流れていく(ここも笑い多し)
・補給物資にあった生タマネギを食べた。地球の匂いがした
・キューポラ(ISSの出窓みたいなとこ)での写真・動画撮影
写真屋さんのカメラみたいにカメラのまわりを覆う布があって
窓を全部塞げるようになっていた。(迷光防止のため)
・古川さん、寝袋で浮きながら寝てた。固定はしなかった。よく眠れた
・古川さん、ISSの無重量空間では方向感覚は相対的になる
・フォッサムさん、宇宙遊泳で外へ出ると、金魚鉢から宇宙を見る感じ
そして、第3部のディスカッションと、質疑応答で面白かった話をメモから抜粋
・古川さん、体液シフトで上半身がっしり、ウエストやふくらはぎは細くなる
・古川さん、宇宙に出てしばらくは頭が重い感じ、体液シフトの影響かも
・フォッサムさん、3回目の宇宙飛行、歳を取ったせいか、
前より筋肉や骨密度は減りやすいように感じた
・ヴォルコフさん、2回目の宇宙飛行、前回よりも無重力に慣れるのが早かった
人類には新しい場所や環境に適応する能力がある
ただし、適応には要らないものを減らす、という面もあって、
筋肉や骨密度が減るのはそういった意味もある
・古川さん、地上へ戻ってすぐに立てなかったりするのは筋力や骨密度の衰えじゃない。
トレーニングしているし、薬も服用しているのでそのへんはデータ的にもあまり変化ない
バランス感覚が宇宙仕様になっているので三半規管などがすぐには慣れない感じ
・古川さん、頭は体重の10%くらいある、帰ってきたときは首の筋肉がプルプルした
・古川さん、地上のベッドで横になっているとき、手でちょっとベッドを押したら
あの天井までいけるよなぁ、といった感覚が残ってた
・ヴォルコフさん、体が完全に戻るには宇宙に滞在したのと同じくらいの日数が必要。
・ISSで出来る外科処置は縫合くらい。手術は無理。
・捻挫などは多い、特に重い荷物を運ぶときは注意してゆっくり運ばないと危ない
・古川さん、タンパク質の結晶を作る実験、振動を与えるとダメになるので
他の仲間にも気をつけてもらえるよう、実験ラックに黄色い紙を貼っておいた
・ヴォルコフさん、各国の実験について、どこの国の実験だとか意識はしない。
地球の実験、という意識。
・ヴォルコフさん、宇宙で見たいものは自分たち以外の生き物。
実験で小麦を育て、植物の緑には安らいだ、
4ヶ月半で芽が出て、収穫もたくさんできた
いずれ長期間の滞在のためには自給自足が必要に。
と、こんなところでした。
こちらは会場で配られた資料と一緒に入っていたおみやげグッズ。
古川さんの絆創膏がナイスですw
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