機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男
|
機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男 (角川コミックス・エース)/福井晴敏/シナリオ 葛木ヒヨン/コミカライズ 矢立肇/原案 富野由悠季/原案(コ
時系列としてはネオ・ジオン戦争(逆襲のシャア)の後、
連邦軍の上層部に尋問されるブライト・ノアが描かれています。
マンガとしての動きらしい動きはなく、基本的には説明調です。
オールドタイプであるブライト・ノアの視点で
一年戦争のアムロ・レイ、グリプス戦役のカミーユ・ビダン、
第一次ネオ・ジオン抗争のジュドー・アーシタという
三者三様のニュータイプを振り返っています。
三人の擬似的な父親の役割を果たしながらも
それぞれに後悔の念を持っているブライト・ノア。
そしてそこに絡んでくるシャア・アズナブル、
敵としても味方としても関わったことをきっちり分析しています。
最後はUCのニュータイプ、バナージ・リンクスへと繋げています。
基本的にアニメシリーズとUCを見ていないとダメですが
自分はひとまず全部見ていたので、感慨深く読めました。
ブライト・ノアが審問を受けるという設定も破綻なく成立していて
きれいにまとめた上で機動戦士ガンダムUCの予兆で終わらせています。
正直、ブライト・ノアは融通のきかない頑固親父で
あんまり好きなキャラクターじゃなかったんですが、
読了し終えたあとは、彼の苦悩にすっかり感情移入してしまいました。
これからもちょくちょく読み返してしまうだろう一冊です。