天文宇宙検定から頂いたアトレックライト双眼鏡、
さっそくレビューしていきます。
※あくまでも個人的な感想なので、
購入する際は実店舗で確認することをお勧めします。
まずは外観。
一般的なポロプリズムタイプです。
ケースもしっかりしたものがついています。
ボディはグレーを基調としていて、ややチープな印象。
中国製、入門機なのでこんなものかなと。
ケースの裏側にはベルト通しがあります。
また、対物レンズ側のキャップは鏡筒に装着したまま外せます。
接眼レンズ側のキャップはストラップに通せるタイプで
接眼レンズ側とともに失くしづらくなっているのがいいですね。
接眼部はツイストアップ式になっています。
また、付属のストラップは首にかかる部分が
伸縮する素材になっていてフィット感抜群です。
こうした細かい部分が手抜きされていないのは好印象。
こちらは取扱説明書、レンズ拭きもついています。
手で持った感じ。
なんといっても軽いし、ポロならではの持ちやすさがあります。
手の小さい子供や女性にも良いと思います。
長時間使っても疲れにくいでしょう。
そして性能面ですが、
ビクセンの公式サイトよりスペック詳細です。¥13,650 (税抜¥13,000)
倍率:6倍
対物レンズ有効径:30mm
プリズム材質:BaK4
実視界:8.0°
見掛視界:45.5°
1000m先視界:140m
ひとみ径:5.0mm
明るさ:25
アイレリーフ:18mm
至近距離:約5.0m
眼幅:約50~70mm
サイズ:11.5×16.0×5.4cm(高さ×幅×厚さ)
重さ:500g
付属品:ソフトケース、ストラップ(ワイド)
口径が30ミリなので6倍という低倍率は良いと思います。
実際に覗いてみても手ブレが気になりません。
明るさも十分にあってとても見やすいレベルです。
実視界は広いですが、見かけ視界はやや狭めに感じました。
アイレリーフは高く、メガネをかけて覗いても違和感がないです。
視野8度のサークルイメージはこんな感じです。
オリオン座の三ツ星からオリオン大星雲まで入ります。
おうし座ならヒアデス星団がすっぽり収まります。
目幅は公式サイトにあるように50ミリから70ミリなので
女性や子供など、狭い場合にも対応できるでしょう。
またアウトドアでの使用を念頭に置いているため
防水機能があり、レンズには撥油コートが施され
汚れがつきにくいよう配慮されています。
この点からも多少荒っぽい使い方になっても良いのかなと。
コーティングは多層膜、PFMコートとなっていて
コントラストはこの価格帯では高い方だと思います。
スペック的に無理をしていないからか
周辺視野の歪みや像の崩れはほとんど感じないです。
欠点は色収差です。
月や金星を見たとき、縁に派手な色ズレが出ます。
これが結構盛大なので、暗い空で明るい天体を見るのには向きません。
プレアデス星団などを眺めるのには良いと思います。
また、日中での使用では色収差はほぼ気にならないレベルです。
低価格帯のものなので、これは致し方ないでしょう。
また、ビノホルダー取り付けが出来ないので三脚にはつきません。
低倍率なので割りきっていい部分でしょう。
公式サイトのレーダーチャートでは上のようになっています。
アウトドア・レジャーが高いのは納得です。
ただ、バードウォッチングにはやや倍率が物足りないです。
個人的に鳥見には8~10倍が欲しいところ。
またスターウォッチングが3となっていますが
観察する天体次第では4でもいいような気がします。
明るい散開星団(M44、45、7あたり)には向いています。
30ミリのため集光力が劣るため3となっているのかなと。
スポーツ観戦、コンサートも3ですが、
手ブレのしにくさと、明るさを考えると
4でもいいんじゃないかと思います。
(試していないので実際のところは分かりませんが)
旅行については携帯性ですね。
ポロプリズム式なのでどうしてもダハより体積はかさばります。
しかし軽いのでさほど荷物にならないのは利点です。
以上、あれこれつらつらと書きましたが
値段と各種スペックのバランスを考えると
コストパフォーマンス的にも良い双眼鏡だと思います。
入門機としてはもちろんのこと、
手軽に持ち出せるサブ双眼鏡にも良いです。
軽くて持ちやすく、防水に撥油コート、なくしにくいキャップ、
低倍率で手ブレしづらい点などを踏まえると
お子様や女性の最初の一台としておすすめです。
値段もほどほどなので、遠慮なく使い倒せると思います。